カタパルトスープレックス

興味がない人は無理して読まなくていいんだぜ。

アムステルダムのリアルな難民事情と待機児童問題

アムステルダムの元刑務所が難民のために解放されて一時的な避難所になっています。このニュースはアムステルダムのオランダ人の間でも話題になることが多いです。

www.dutchnews.nl

ただ、アムステルダムは住宅供給が需要に追いついていなくて、オランダ人が住む家自体が待ち状態になっています。アムステルダムの住宅はは50%がSocial Renting Housingという公共機関が管理している供給形態になっています。この制度のおかげであまり裕福でない家庭もアムステルダム市内に住居を構えることができます。もちろん、お金がある人はプライベート市場の高級住宅を買うことができます。

ただでさえ住宅供給が追いついていないのに難民の住宅確保も考えないといけない。これななかなかの難問です。住宅が足りてないアムステルダムじゃなくても他のオランダの都市でもいいんじゃね?とは思うけど。

スタートアップの定例飲み会でもこの話が話題になりました。

「そういえば、もうすぐ家を確保できるんだよね?」

「この前市役所から連絡があってさ、7年待ちだって」

「え?だってこの前もうすぐだって」

「難民が優先なんだって」

「え!マジ!?」

「もちろん、例えばシリアからの戦争難民は助けないといけないよ。それはそう思うよ。でもさ、難民の中には経済難民もいて、そいつらまで優先させるってのは納得できないよ!」

「とにかく、お母さんにもっとよくしておかないとね。しばらくは親元で暮らさないといけないんだから!あなたはまだ住むところがあるだけいいじゃない?」

「難民だって住むところあるじゃん!この前だって元刑務所を難民ように解放したしさ。住むところはあるんだよ」

「でも、難民キャンプってそんなに長く住める場所じゃないよ」

誰が正しいとか間違っているとかいう話ではなく、需要と供給が合っていない時って無理が生まれてしまう。どこかに歪みは生まれてしまうから完全に解決することはできない。その無理とどう折り合いをつけるのかってことですね。最終的には人の勇気知恵優しさに頼るしかないんじゃないかって気がします。

  • 難民を受け入れる勇気(他民族を受け入れるのってどこでも大変です)
  • 元刑務所施設を難民の住居として提供する知恵
  • 自分たちも家はないけどさらに7年待つのも仕方がないという優しさ

そしてこの記事を書いている時に杉並区の保育園反対運動に関するニュースが。比べるような話ではないけど、なんだかなあと。もちろん、杉並区の人たちが全員反対ってわけじゃないでしょう。同じ人間なんで勇気も優しさもありますよね。杉並区民はアムステルダム市民より勇気もなく優しくないなんてことはないはずです。

あとは知恵なんですが、杉並区に本社を置く大きな企業はホームオフィスを推進してみてはどうでしょうか?通勤しないといけないから、子供を保育園に預けないといけないんですよね?だったら通勤をなくしてみるというのは知恵の一つですよね。それで全ての問題が解決するわけではないでしょうが、そういう知恵を一つ一つ出していかないと問題は解決しないように思われます。

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以上、現場からでした。