カタパルトスープレックス

興味がない人は無理して読まなくていいんだぜ。

書評|ブロックチェーンと法律|"Blockchain and the Law" by Primavera De Filippi

法律は国によって定められています。国によって法律は違います。そのため、国をまたがる場合は合法と非合法、正義と悪の境界線が非常に曖昧になります。その曖昧な世界が大きければ、大きいほど法による管理は難しくなります。海の世界がその代表例ですね。…

暗号化通貨のロマンであるDeFi(ディファイ)を理解する「で、ディファイって何?」

前回の暗号化通貨のロマンであるDeFi(ディファイ)を理解する「なんでディファイ?」からちょっと時間が経ってしまいました。立て続けに本を読んでしまったのが原因です。読んですぐに書評を書かないと忘れちゃうので、先に書評を書いてしまいました。 暗号…

書評|絶対防衛線としてのデザイン|"Ruined by Design" by Mike Monteiro

「デザイン」はむやみに使われすぎていて、ボク自身、最近は避けてきた言葉です。デザインは数多くある手法の一つであって、目的ではない。目的に合った手法を使うべきであって、デザイン原理主義にハマりたくない。それでも、ユーザー中心に考える思想とし…

書評|ロジックの罠にはまらないためのマジック|"Alchemy" by Rory Sutherland

いま世界の広告代理店のトップはイギリスのWPPグループですね。そのグループの一員であるオグルヴィの母体は1890年に創業して、ローカルな諺だった「1日1個のリンゴは医者を遠ざける」を世に広めたりしました。しかし、オグルヴィが本当に世界的に有名になっ…

書評|データとプライバシーにまつわる企業と政府の関係|"Tools and Weapons" by Brad Smith

楽しみにしていたエドワード・スノーデンの自伝"Permanent Record"があまりにそのまま「自伝」で肩透かしにあってしまいました。核心部分だけ知りたい人は映画『スノーデン』を観れば十分でしょう。"Permanent Record"はスノーデン個人にとても興味ある人向…

暗号化通貨のロマンであるDeFi(ディファイ)を理解する「なんでディファイ?」

何がビットコインやブロックチェーンをここまで盛り上げてきたのか?それは、ロマンだと思うんですよね。暗号化通貨のロマンは二つあります。まず、お金持ちになりたいロマン。そして、自由になりたいロマン。そのロマンにみんな集まってきました。 しかし、…

書評|映画監督ケヴィン・スミスの自宅からの実況中継|"Tough Sh*t" by Kevin Smith

ボクがインディー映画を好きになったのは80年代からで『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』とか『ニュー・シネマ・パラダイス』とか『八月の鯨』とかを岩波ホールとかミニシアターで観ていました。しかし、インディー系の映画が本当に市民権を得たのは90年代か…

書評|アメリカ新自由主義の象徴であるコーク兄弟はいかに富を築いたか?|"Kochland" by Christopher Leonard

アメリカのお金持ちといえばビル・ゲイツやウォーレン・バフェット、最近だとアマゾンのジェフ・ベゾスを思い浮かべる人が多いと思います。チャールズ・コークとデイビット・コークのコーク兄弟を思い浮かべる人は少ない(世界長者番付でそれぞれ八位と九位…