カタパルトスープレックス

興味がない人は無理して読まなくていいんだぜ。

書評|ベン・ホロウィッツの期待の新著は企業文化について|"What You Do Is Who You Are" by Ben Horowitz

ベン・ホロウィッツの前著『HARD THINGS』は自らのスタートアップで出会った困難を赤裸々に描き、多くの人に絶賛されました。すごくいい本ですので、スタートアップや経営に興味がある人にはオススメします。そのベン・ホロウィッツの二作目なのですから、期…

書評|キックスターター創業者の考える新自由主義の罠と日本的経営哲学|"This Could Be Our Future" by Yancey Strickler

成功したスタートアップ創業者には海外でも日本でも新自由主義の権化のような人が多いですよね。勝ち組なので、勝ち組の理屈を信じるのは理解できます。一方で、成功したにも関わらず、全く違う価値観を持つ成功したスタートアップ創業者もいます。代表的な…

書評|クソ野郎、キチガイ、変態と戦う法律事務所|"Nobody's Victim" by Carrie Goldberg

イブラム・X・ケンディの人種主義に関する本"How to Be an Antiracist"を読みながら、レイシズムが人種主義で、レイシャル・ディスクリミネーションが人種差別ならば、セクシズムが性別主義で、セックス(ジェンダー)・ディスクリミネーションは性別差別と…

殺すアートと救うデザイン、そして死にゆくデザイン

Photo by Gratisography from Pexels 三年前の今日。2016年11月6日、あるデザインのイベントで、日本のデザインに大きな影響を与える事件が起きました。いや、ひょっとしたらデザイナーは何も感じていないのかもしれません。悲しいけど、そういうこともある…

書評|人種の違いを「お笑い」にしないための反人種主義(アンチレイシズム)|"How to Be an Antiracist" by Ibram X. Kendi

人種主義(レイシズム)って日本人にとっては馴染みが薄いと思うんですが、国連では日本はしっかりと人種主義的な国と認識されてしまっています。2005年の国連人権委員会特別報告で「日本社会に人種差別および外国人嫌悪が存在することを正式にかつ公的に認…

音楽評|コンピレーションアルバムの意味|Future Bubblers 3.0

ボクは論理的思考をする傾向があると自分では認識しています。ボクと仕事で関わっている人もボクを論理的思考をする人間だと評価しているんじゃないかと想像します。そう言われますし。しかし、ボクは全く論理的ではない行動をすることがあります。ボクとプ…

書評|新しい独占企業GAFAを理解するのに必要な、伝統的な独裁企業とエネルギー業界の話|"Blowout" by Rachel Maddow

インターネットの世界ではGAFAの驚異とか色々言われてます。中国ではBATや次の世代が台頭とか。もう、世界はインターネットやモバイル企業が牛耳ってるんじゃない?と。まあ、もちろんGAFAやBATの影響力は絶大ですし、超巨大企業ですよ。でも、Fortune 500の…

映画評|イーロン・マスクのプロトタイプとしてのジョン・デロリアン|Framing John DeLorean

デロリアンといえば映画『バック・トゥー・ザ・フューチャー』に登場するタイムマシンに改造されたスポーツカーですね。実際のモデル名はDMC-12です。作った会社はデロリアン・モーター・カンパニー(DeLorean Motor Company)で、その創業者がジョン・デロ…