カタパルトスープレックス

興味がない人は無理して読まなくていいんだぜ。

Growth Tribeにヨーロッパのグロースハック事情について教えてもらった!!!

 ヨーロッパのスタートアップ事情って日本で知られているようで知られていない。あれ?ヨーロッパにいる日本人起業家としてヨーロッパの最新動向を伝えらたらいいんじゃない?と遅ればせながら気がついたのでした。

 その記念すべき第一回目はGrowth Tribeさんです!Hacker Tribeはデベロッパー、クリエイティブ、データアナリストといったグロースハックに必要なスキルを持った専門家集団でヨーロッパで初めてのグロースハックアカデミーです。インタビューを受けてくださったのはグロースハッカーのJim Groenenさんです。

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インタビューの中で幾つか参考となる書籍も紹介してもらったので、そちらも併せてご覧ください。

 −−グロースハックとは何でしょうか?

「まず、グロースハックは実験とデータ分析を繰り返すことによって成長を最適化させるプロセスなんです。何か一つのハックやテクニックだけでグロースハックをするわけではないんですよ。そういう意味ではリーン・スタートアップにも似ています。成長のためのリーン・スタートアップと言えるかもしれません

Lean Analytics ―スタートアップのためのデータ解析と活用法 (THE LEAN SERIES)

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  • 作者: アリステア・クロール,ベンジャミン・ヨスコビッツ,林千晶,エリック・リース,角征典
  • 出版社/メーカー: オライリージャパン
  • 発売日: 2015/01/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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Lean Analyticsを読んでみると参考になると思います」

−−Growth Tribeはアカデミーを開催してグロースハッカーの育成に注力しています。スタートアップや大手企業へのコンサルティングも行うのですか?

「コンサルティングは一時的な効果しか生みません。私たちはグロースハックに本格的に取り組むのであれば企業内にグロースチームを作るべきだと考えます。そのためにはグロースハックのための新しい技術スキルやプロセス、手法を学ばないといけません。Growth Tribeはそのための教育を提供し、社内にグロースチームを定着させるお手伝いをします」

−−グロースハック行う上でまず何をする必要がありますか?

「何が必要かは成長ステージによって異なります。計るべき指標は成長ステージによって異なります。例えば日本のスタートアップがこれからヨーロッパに進出するのであればまずはユーザー獲得(Acquisition)からはじめますよね。

 ユーザー獲得をするにも様々なチャネルがあります。まず思い浮かぶのがSEOやFacebookなどかもしれませんが、伝統的なマーケティングチャネルのイベントやPRが有効な場合もあるはずです。こういったチャネルを数値を取りながらどのチャネルが自分たちのビジネスに一番効果的なのかを見定める必要があります。

トラクション ―スタートアップが顧客をつかむ19のチャネル

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  • 作者: ガブリエル・ワインバーグ,ジャスティン・メアーズ,和田祐一郎
  • 出版社/メーカー: オライリージャパン
  • 発売日: 2015/05/23
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 すでに大手企業やすでにトラクションがあるスタートアップならグロースチームを作ることからはじめるといいでしょう」

−−企業でグロースハックを取り組むためには何をしたらいいですか?

「成長を促進するような組織づくりが必要です。Spotifyでの取り組みは非常に面白いです。これはアジャイル開発の事例で、ヨーロッパでは大手の銀行が同じ方法で成功を収めつつあります。そして同じことがグロースハックにも言えます。それぞれ各チームが全体のゴールに向かって自立して動いていく。グロースハックであれば一つの数値目標を一つのチームが受け持ち、全体として大きな成長を成し遂げることができます」

注:アジャイル開発での自立チームの考え方はヨーロッパで最近多く見られる取り組みで、ブッキングドットコムも同様の取り組みをはじめました。

−−ヨーロッパとアメリカでグロースハックの違いはありますか?

「グロースハックの数値指標やテクニックに違いはありません。 ただアメリカと比べてヨーロッパは異なる文化や国の集まりなので、それを理解する必要があります。フランスで有効だったチャネルがドイツで同様に有効かといえばそうとは限りません。

 また、グロースハッカーの組織内での位置付けも異なるように思います。

 アメリカでグロースハッカーは一つの組織に属する傾向があります。企業も優秀なグロースハッカーを社内にとどめるために高い給料を支払います。それに比べヨーロッパでは企業の外からコンサルティング的に支援する傾向にあります。そのためヨーロッパのグロースハッカーは様々な産業や企業のノウハウを持っているように感じます。

 様々な経験がある方のもいいのですが、企業にはそれぞれ特有の文化もあるので社内でグロースチームを育てた方がいいですよね。Growth Tribeはそのためのお手伝いをしています」

−−最後にこれからヨーロッパに進出する日本のスタートアップや企業にアドバイスをお願いします

「ヨーロッパはアメリカと比べてわかりにくいイメージがあるかもしれませんが、非常に大きな機会があると思います。わからないこそグロースハックのような実験とデータ分析を繰り返す手法は日本人にも馴染みやすいのではないでしょうか。模索しながらだんだんわかるようになっていく実感が得られると思いますよ。

 ヨーロッパでグロースチームを作る時は是非Growth Tribeのアカデミーをご利用ください!」

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