月川翔監督『ディア・ファミリー』の映画評です。日本で初めてIABPバルーンカテーテルを開発した筒井宣政をモデルとした 清武英利の小説『アトムの心臓』の映画化作品です。
ボクはひねくれものなので感動作とかハートフルな作品は基本的に観ないです。本作なんて泣かせにくるのはわかってるし、予告編を観ても自分が苦手な感じがひしひしと伝わってきます。でも、ボクは心臓疾患があってカテーテルにはお世話になっている(バルーンアブレーションなので本作のものとは違うけど)。苦手なジャンルかもしれんが、これは観ておかなければいかんだろうと。
坪井宣政(大泉洋)はビニール製品樹脂工場の経営者。娘の佳美( 福本莉子)は生まれつき心臓が弱く20歳まで生きられないと宣告される。当時の医療では佳美の病気を治すことができない。宣政は佳美の命を救うために人工心臓を作ることを決意するのだが……という話です。
いいか、悪いかでいえば、よかったです。普通の日本の感動作品。なかなか扉が開かない日本の医学会。それをこじ開けいようとする宣政と、宣政を支える妻の陽(菅野美穂)。かなりベタな立て付けではありますが、事実そうだったのでしょう。