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興味がない人は無理して読まなくていいんだぜ。

映画評|『デューン 砂の惑星PART2』ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督(2024年)

色んな意味で「帝国の逆襲」なヴィルヌーヴ版の『DUNE』の第二部です。

前作は導入部で特に大きな見せ場がないのにめっちゃ長くて、ヴィルヌーヴ贔屓のボクですらキツかった。本作は大きな見せ場がある回なので(長いけど)苦痛ではなかったです。

前作から引き続き、世界観はとても魅力的。SF的な仕掛けはピカイチです。その世界観に浸るだけで本作を観る価値があると思えるほど。これはデヴィッド・リンチ版も共通することなので、原作小説の世界観が素晴らしいのかもしれない。

ストーリー展開も複雑な原作の設定をちゃんとしょうかしながら、ダレることなく最後まで観客を引っ張っていったと思う。ハルコンネン家にはめられてアトレイデス家は絶滅寸前。生き残ったポール(ティモシー・シャラメ)は数々の試練を乗り越えてアトレイデスの復興を成し遂げることができるのか……という話。

しかし。しかしですよ。本作で完結しないのはマイナスポイントなんですよ、ボク的には。巷で評判のいい「帝国の逆襲」をどうしても評価できないボクなのです。

おそらく第三部も含めれば9時間の大作になるんですよ。それって8時間強の『サタンタンゴ』より長い。ボクは『サタンタンゴ』が生涯ベスト10に入るくらい好きですが、ヴィルヌーヴ版の「DUNE」三部作を連続で観れる自信がない。

デューン 砂の惑星PART2

デューン 砂の惑星PART2

  • ティモシー・シャラメ
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