サービスデザインやデザイン思考のツールはたくさんあって、覚えるのが大変。覚えていたとしても、とっさにそれが出てこない。「ああ!こういう時はあれを使えばよかったのに!」とかあとで思い出したりする。こういうことはデザイナーであれば誰しも経験したことなんでしょうね。その問題を解決するためのツールがたくさんあります。
デザインの世界ではこういうツールをデザイン手法コレクション(Design Method Cards) とかツールボックスとか呼んでいます。そしていろいろなデザインファームやトレーニング会社、政府機関などが自分たちが作っているデザイン手法コレクションを公開しています。こういうオープンな姿勢っていいですよね。
- IDEO Method Cards
- Design Method ToolkitとBusiness Method Toolkit
- Hyper Island Toolbox
- Live|work Tools
- 18F Method Cards
- グラグリッド ツールボックス
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IDEO Method Cards
その中でもビジュアル的にとてもよいのがIDEOのMethod Cards。これはオンライン版はなくてアナログ版のみ。
IDEO Method Cards #IDEO #designthinking
大きさは絵葉書くらい。51枚のカードが入っています。カバンに入れていつも持ち運ぶには少し大きですね。あまりポータブルとは言えない。
IDEO Method Card #IDEO #designthinking
カード一枚一枚のビジュアルはとてもキレイ。全て違うビジュアルデザインになっています。むしろコレクターアイテムといった感じ。
IDEO Method Card #IDEO #designthinking
カードは"Learn"、"Look"、"Ask"、"Try"の四つのカテゴリーに分類されている。一枚のカードに一つのデザインメソッドが紹介されている。どちらかというと概念の紹介だったりする。メソッドを実行するには実際にその実行方法がわかっている人がいないと無理ですね。インスピレーションを与えるために作られているため、(好意的に取れば)あえて抽象的にしているのかも。
Design Method ToolkitとBusiness Method Toolkit
こちらはアムステルダムのmediaLABamsterdamが作っているツールキット。デザインのツールキットとビジネスのツールキットの二種類を出している。デザインのメソッドカードはたくさんあるんですが、ビジネスのメソッドカードってあまりなかったかも。こちらはアナログ版の他に、オンラインのデジタル版(Design Method Toolkit | Business Method Toolkit)もあります。
Design Method Toolkit and Business Method Toolkit
デザインのメソッドカードは57枚。IDEOのメソッドカードは出てから少し時間が経つのですが、こちらは出たばかりというのもあり、かなりフレッシュな手法も含まれています。IDEOのメソッドカードと比べて内容も具体的。それでも実際にできるデザイナーのファシリテーションは必要でしょうが。
ビジネスのメソッドカードは30枚。ポーターの5フォース分析、ジョハリの窓とかSWAT分析のようなクラシックな手法からVRIO分析のようなちょっと新し目の方法まで紹介されている。コンサルティングファームの人とかMBAを持っている人じゃないとここまで網羅的には把握していないでしょうから「ああ、こういうのもあるのね」と理解の入り口とするには便利なのかも。
Design Method Toolkit and Business Method Toolkit
大きさはIDEO Method Cardsとあまり変わらないのですが、正方形なのとゴムバンドがあるので、持ち運びはこちらの方がしやすいですね。
Hyper Island Toolbox
Hyper Islandはデザインやイノベーションのトレーニング会社みたいな感じ。よく企業向けのワークショップとかやっている。ここのメソッドカードはオンライン版のみ。
Hyper Islandはエナジャイザー(Energizer)と呼ばれるアイスブレークの手法が有名。ワークショップってインタラクティブにやりたいんだけど、参加者はなかなかエンジンがかからない。やらされ感が拭えない。そんなときにえなゲーム感覚のアイスブレーク手法のエナジャイザーをやります。下のビデオは"Do you love your neighbor?"というエナジャイザー。ここのエナジャイザーをいくつか覚えておくと、ワークショップを楽しくできますよ。
Live|work Tools
Live|workは世界で最初のサービスデザインに特化したデザインファームと言われています。ここのメソッドカードもオンライン版のみ。数は少ないのですが、サービスデザインのメソッドカードはあまりないので、それでも便利ではあります。
ここが親切なのは各手法のアウトプットイメージやテンプレートを紹介しているところ。
18F Method Cards
アメリカの政府機関である18Fもメソッドカードを作って公開しています。こちらもオンライン版のみ。ただし、プリント版も欲しい人ようにPDFファイルも用意している。ちゃんとキリトリ線とかもあって親切設計。さすが18Fといった感じ。
ここのメソッドカードの特徴はその手法に関しての外部のリファレンスサイトを紹介しているところ。さらにアメリカ政府での利用事例なんかも掲載しているものもある。
グラグリッド ツールボックス
最後は日本のグリグラッドのツールボックス。こちらもオンライン版のみですが、PDFでダウンロードしてプリント版を作ることもできます。さらにSlideshareで具体的なやり方も共有しているので、これならファシリテーションなしでも試せそうです。
数は少ないのですが、日本語というのがうれしいですね!
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