ケリー・ライカート監督の現時点での最高傑作。主人公はパン職人。そして、やはりお得意の「動かないロードムービー」です。A24制作。
これはあまり詳しくレビューを書いちゃいけない映画な気がします。そして、本作がどんな映画なのかを説明しない方が、この映画の本質に近づけるような気もします。
おそらく最初は混乱すると思います。これはいつの時代の話なのだろう?ケリー・ライカート監督作品は物語の途中からはじまる感じがある。本作もそうで、すでに何かが起きている。もしくは起こったあと。
最初は「空想の世界なんじゃないか?」と思えるくらいよくわからない。しかし物語が進むにつれ徐々に状況がわかってくる。場所がいつものようにオレゴンだということも分かってくる。
本作のテーマも多くのケリー・ライカート監督作品がそうであるように「人生は立ち往生」なんだろうなあ。進もうとしても、なかなか進めない。それでも足掻き続ける。それが人生。