読者の常識に挑戦する本は知的な刺激を与える本です。考えが及ばなかった部分に光が当たる感覚。しかし、それは「挑戦」なので、拒否反応もあります。理屈はわかるが、信じたくない。受け入れられない。日本語でも著書が翻訳されているカール・ハートの新著"…
今回紹介する"Too Much Information"は日本でも多くの翻訳が出版されているキャス・サンスティーンの新著となります。キャス・サンスティーンはノーベル経済学賞を受賞したナッジ理論で有名なリチャード・セイラーとの共著『実践行動経済学(原題:Nudge)』…
デヴィッド・バーンのアルバム『American Utopia』(2018年)を元にしたブロードウェイのショウをスパイク・リーが映像化した作品です。デヴィッド・バーントーキング・ヘッズを解散してから1990年代のソロ活動はあまりピンと来ませんでした。それが2000年代…
ボクはシネフィルと言えるほどは映画に詳しくないですが、それでもMubiに登録するくらいは映画を愛しています。Mubiは映画のサブスク(英語圏)で、ネットフリックスやアマプラにはないマニアックな映画を得意としています。あまりにマニアックなので、時と…
ティム・ウーは著書"The Curse of Bigness"(2018年)で独禁法に焦点を当てて、現代が独禁法以前の「金ピカ時代(Gilded Age)」に戻りつつあると警笛を鳴らしました。そして2020年にようやく司法省が重い腰を上げてGAFAの独禁法違反について動きを見せはじ…
サイレント映画といえばチャーリー・チャップリン、バスター・キートンとハロルド・ロイドの「三大喜劇王」が有名ですよね。もう少しマイナーなところだと映画『僕たちのラストステージ』でその晩年が描かれたローレル&ハーディ(極楽コンビ)とかですね。…
2019年はショシャナ・ズボフの"The Age of Surveillance Capitalism"やローレンス・レッシグの"They Don't Represent Us"が発表され、資本主義や民主主義の根本について多くの人が考え直した時期だったと思います。2020年の英語圏の書籍は、2019年から引き続…
ボクは脳についての書籍が大好きです。ジーナ・リッポンの"The Gendered Brain"もすごく刺激的でした。たぶん、脳は誤解が多い科学だから、その誤解を自分の中で解きほぐしていくのが楽しいんだと思います。へー、そうなんだ!日本でも『情動はこうしてつく…