原文:"Principles for a Contract for the Web" by World Wide Web Foundation
ウェブのための協定(Contract for the Web)
基本原則
ウェブは人々が集まり、自由に知識を共有できるようにするために設計されました。すべての人にウェブが人間性に貢献するようにできるための役割を担うことができます。以下の原則を守ることで、世界中の政府、企業、市民は公共性とすべての人のための基本的な権利としての開かれたウェブを守る手助けができます。
政府は
- だれでも、どこでも、オンライン活動ができるように、すべての人がインターネットに接続できるようにします。
- いつでも、だれでも、インターネットのすべてに拒否されることなくアクセスできるよう、インターネットのすべてが提供されるようにします。
- すべてのひとが自由に、安全に、恐れることなくインターネットが使えるように、人々が持つ基本的なプライバシーに関する権利を尊重します。
企業は
- だれもインターネットを利用し、形作る活動から疎外されないよう、インターネットを安価にアクセスできるようにします。
- 消費者のプライバシーと個人情報を尊重し、人々が自分たちのオンライン生活を自ら管理できるようにします。
- 人間性にとって最善の技術を開発し、人間性にとって最悪なことに挑戦することで、ウェブを真に公共の利益として人々を最優先に位置づけます。
市民は
- ウェブで創造者でもあり、協力者であることにより、すべての人にとって豊かで有益なコンテンツがウェブで提供されます。
- 民間での議論と人間の尊厳を尊重する強いコミュニティを形作り、すべての人がオンラインで安心でき、受け入れられると感じます。
- ウェブのために戦うことにより、ウェブはいついかなる時、場所であっても開かれた世界的な資産であり続けます。
私たちはこれらの原則を守り、政府、企業、市民の役割と責任を定める「ウェブのための協定」を作り上げる審議プロセスに関わります。現在、ウェブが直面している挑戦はとても困難で、私たちオンラインに限らず、すべての生活に影響を与えます。しかし、私たちが協力して一人ひとりが自身の行動に責任を持つことで、私たちはウェブが真にすべての人のためであることを守ることができます。
解説
ウェブが生まれて30年たち、ウェブの生みの親であるティム・バーナーズ・リーが声明(yomoyomoさんの日本語訳)とともに開始したのが「ウェブのための協定」でした。中国語や様々な言語にこの協定書は翻訳されているのですが、まだ日本語がないため抄訳を公開しました。ボク自身がこれを翻訳する十分な資格があるとは思っていないので、きちんとした翻訳が出るまでの暫定的なものです。そのうち、ちゃんとした日本語訳が公開されるでしょう。
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