カタパルトスープレックス

興味がない人は無理して読まなくていいんだぜ。

書評|ボクたち自身が問題の一部かもしれないことに気づこう|"Winners Take All" by Anand Giridharadas

ハンス・ロスリングが『ファクトフルネス』で解説してくれたように、マクロの視点で見れば世の中はよくなっています。飢えで苦しむ人たちはだいぶ減りましたし、学校に通う女性も増えました。それでも、悲しいニュースが溢れています。悲しいニュースの多く…

書評|日本のスタートアップが海外のVCから投資されない理由|"Secrets of Sand Hill Road" by Scott Kupor

業界にはそれを象徴する中心地があります。映画の象徴がハリウッドで、金融の象徴がウォール・ストリート(イギリスのシティでもいいですが)であるように、ベンチャーキャピタルの象徴がシリコンバレーにあるサンド・ヒル・ロードなのだそうです。 最も有名…

翻訳記事|アトラシアン成長の秘訣、ロータッチ営業モデル

How Atlassian built a $20 billion company with a unique sales model | Inside Intercom by Geoffrey Keating via Inside Intercom マイクロソフト、オラクル、IBMのような伝統的な法人顧客にソフトウェアを販売する企業は同じようなやり方で営業します。…

書評|天才は回り道をしながら遅れてやってくる|"Range" by David Epstein

幼年期からの英才教育。タイガー・ウッズやチェスのポルガー姉妹のように特定の分野を小さなころから徹底的にやりこんだ天才たちを例にとって、専門教育に取り組むケースがあるようです。さらに、マルコム・グラッドウェルの『天才! 成功する人々の法則(原…

書評|人見知りのためのネットワーキング指南|"Taking the Work Out of Networking" by Karen Wickre

昔から異業種交流会のような新しい出会いの場はありました。インターネットの時代になり、特定の興味を持った人たちが集まるイベントやコミュニティーを見つけることが容易になりました。Facebookグループやイベント検索、海外ならMeetupやEventbrite、国内…

書評|議論するツールとしての「腐敗」| "America, Compromised" by Lawrence Lessig

ローレンス・レッシグといえばクリエイティブ・コモンズの設立でフリーソフトウェアとインターネット文化への大きな貢献で有名ですね。あまりに有名なので、ボクがここで付け足す必要もないでしょう。そんなレッシグの新著。レッシグはここ最近は政治の腐敗…

映画評|熱量の少ないドキュメンタリー映画|Titicut Follies

『チチカット・フォーリーズ』はドキュメンタリーの名手フレデリック・ワイズマンの初監督作品。友人から韓国で発売されているDVDをお借りして初めて観ました。 精神異常犯罪者を収容する病院の日常を描いたドキュメンタリー作品。フレデリック・ワイズマン…

書評|悲観主義者の逆襲 "Falter" by Bill McKibben

「世の中それほど悪くなってない」と考える楽観主義者と「世の中は悪くなっている」と考える悲観主義者に分けることができます。楽観主義者の代表はこのブログの書評でも紹介したハンス・ロスリングの『ファクトフルネス』やスティーブン・ピンカーの"Enligh…