カタパルトスープレックス

興味がない人は無理して読まなくていいんだぜ。

フィンテック

書評|金融市場の謎をアルゴリズムで解いた男|"The Man Who Solved the Market" by Gregory Zuckerman

一般的なイメージとして金融や経済はお金を扱うのだからデータ中心で科学的なのではないかと思われがちです。しかし、一般的なイメージとは裏腹に、経済学は「科学」だと認識されていません。ノーベル経済学賞も通称であってノーベル賞ではありません。金融…

暗号化通貨のロマンであるDeFi(ディファイ)を理解する「で、ディファイって何?」

前回の暗号化通貨のロマンであるDeFi(ディファイ)を理解する「なんでディファイ?」からちょっと時間が経ってしまいました。立て続けに本を読んでしまったのが原因です。読んですぐに書評を書かないと忘れちゃうので、先に書評を書いてしまいました。 暗号…

暗号化通貨のロマンであるDeFi(ディファイ)を理解する「なんでディファイ?」

何がビットコインやブロックチェーンをここまで盛り上げてきたのか?それは、ロマンだと思うんですよね。暗号化通貨のロマンは二つあります。まず、お金持ちになりたいロマン。そして、自由になりたいロマン。そのロマンにみんな集まってきました。 しかし、…

金持ちのキャッシュレスと貧困のキャッシュレス

キャッシュレスの大きな需要は二つあります。ひとつは富裕層ためのキャッシュレスで、もうひとつは貧困層のためのキャッシュレスです。この二つの異なる需要はきちんと分けないといけないなあと思います。 富裕層とか貧困層って日本ではあまりピンと来ないか…

インドのキャッシュレス化(ファッションeコマースの事例)|UPI編

今回のインドのキャッシュレス特集では、第一回目はインドのeコマースを利用してカバンを買おうとしたらインド特有のクレジットカード事情のためにつまづいてしまったという話。第二回目はモバイルペイメントも使えなかったというお話をしました。 では、イ…

インドのキャッシュレス化(ファッションeコマースの事例)|モバイルペイメント編

前回はファッションのeコマースを利用してカバンを買おうとしたらインド特有のクレジットカード事情のためにつまづいてしまった話でした。 今回はクレジットカードが使えないならどうする?という話です。では、クレジットカード以外はどのような選択肢があ…

インドのキャッシュレス化(ファッションeコマースの事例)|クレジットカード編

ボクはファッションに関してはちょっとしたこだわりを持っています。音楽、映画、アート、ファッションはボクのアイデンティティの一部といってもいい。これに「食」を加えた五つにはオタク的なこだわりがあります。リアルに会って、これらを語らせたら迷惑…

信用経済と健康経済|どう便利になる?個人情報は?

「データは新しい石油」とイギリスのデータサイエンティストで大手スーパーマーケットであるテスコのポイントシステムを作ったクライブ・ハンビーが最初に言ったそうです。価値があるものだが、石油と精製しないと使い物にならない。それ以来、様々な場面で…

PayPalマフィアとユニコーンの系譜

スタートアップの歴史を語る上で避けて通ることができないのがPayPalです。2002年のeBayによるPalPayの1億5000万ドルの買収は、創業者や社員に大きな富をもたらしました。それがPayPalマフィアと呼ばれる創業者たちになっていきます。PayPalがなければテスラ…

徹底比較 SuicaとAlipay|日本のモバイルペイメント普及のカギ

中国はモバイルペイメントが普及している先進事例です。インターフェースがQRコードで一番目立つため、QRコードが大きく注目されています。しかし、インターフェースは(重要だけれども)一つのコンポーネントでしかありません。 今回は中国の支付宝(Alipay…

はじめての中国Fintech:暗号化通貨とブロックチェーン【金盤】

はじめての中国Fintechはモバイルペイメント編【赤盤】とモバイルバンキング編【青盤】の二回にわたってお届けしました。しかし、全くブロックチェーンやビットコインなど暗号化通貨に触れていないのに違和感を持った方もいるのではないでしょうか。ビットコ…

はじめての中国Fintech:オンラインバンキング編【青盤】

前回はモバイルペイメントに注目して中国のFintechを紹介しましたが【赤盤】、今回は銀行を中心に中国のFintechを紹介します【青盤】。シャドーバンキングのような複雑な問題はボクの手には負えないのですが、なるべく網羅的にわかりやすく解説します。 中国…

なぜブロックチェーンは自由なのか|第二回:ハル・フィニーとビットコイン

ブロックチェーンやビットコインについては技術面やビジネス面の解説がたくさんされています。しかし、その背景にある「自由」や関わる人たちの情熱はあまり理解されていません。 多くの人はブロックチェーンやビットコインにビジネスの可能性を感じて惹きつ…

はじめての中国Fintech:モバイルペイメント編【赤盤】

モバイルペイメントというのはモバイルとペイメントが合わさった言葉です、あたりまえですが。つまり、モバイルとペイメントの両方の発展を見ていくことによって、より理解が深まるのですね。中国のモバイルペイメントについて様々な記事を見かけます、その…

ビットコインを使うUXプロセス(暗号化通貨の支払いシステムを開発から学ぶ)

原文:"Cryptocurrency payment UX process" by Samantha Shaibani 暗号化通貨は技術コミュニティーの中でも外でもとてもアツいトピックです。興味と意識が高まる中で、暗号化通貨に多くの人が引き寄せられています。 多くの人がウォレットをダウンロードし…

エストニアが仮想住民のためにぺイオニアのペイメントシステムのサポートを発表

原文:"Welcome to our digital nation, Payoneer" by Kaspar Korjus ぺイオニア(Payoneer)はペイメントのプラットフォームで、起業家がグローバルに支払いや支払いの受け取りをローカルと同じように簡単にできることを実現します。しかも、ローカルの銀行…

コインベースの創業者/CEOがAirbnbを辞めて起業した理由

ソース:"20VC: MOST DOWNLOADED FOUNDER EPISODE OF 2017: BRIAN ARMSTRONG, FOUNDER & CEO @ COINBASE" by The Twenty Minute VC ざっくり言うと なんでAirbnbを辞めて起業した? ビットコインとイーサリアムの違いは? ICOについてどう思う?VCをディスラ…

10年たっても誰もブロックチェーンの使い道がわからない(ブロックチェーンは時の試練に耐えられるのか?)

ざっくり言うと 期待されている分野でいまだに使われていないのはそれなりに理由があるのでは?と問題提起 マウントゴックスやThe DAOなど様々な失敗を繰り返してそれを改善する価値がそもそもあるのだろうか(最近だとコインチェックもこれに加わったわけで…

中国アリペイが2017年のデータを発表:中国の最新モバイル決済最新事情

コードのスキャンは中国人の日常になりました。今年は中国の「コードの年」と呼ばれるでしょう。 モバイル決済は単に財布を持たない便利さだけではなく、社会の潜在能力を大きく活性化する可能性があります。モバイル決済では信用を蓄積することができるため…

フィンテック革命が失敗した理由

Verizon、AT&TとT-Mobileが2010年に共同で立ち上げたモバイルペイメント。その名も『ISIS』...いや、マジで。その後、こっそり『Softcard』と名前を変えて2015に終了。 原文:"Fintech, a Failure?" by Jake Fuentes 「ソフトウェアは世界を飲み込む」という…