カタパルトスープレックス

興味がない人は無理して読まなくていいんだぜ。

ブロックチェーン

書評|ブロックチェーンと法律|"Blockchain and the Law" by Primavera De Filippi

法律は国によって定められています。国によって法律は違います。そのため、国をまたがる場合は合法と非合法、正義と悪の境界線が非常に曖昧になります。その曖昧な世界が大きければ、大きいほど法による管理は難しくなります。海の世界がその代表例ですね。…

暗号化通貨のロマンであるDeFi(ディファイ)を理解する「で、ディファイって何?」

前回の暗号化通貨のロマンであるDeFi(ディファイ)を理解する「なんでディファイ?」からちょっと時間が経ってしまいました。立て続けに本を読んでしまったのが原因です。読んですぐに書評を書かないと忘れちゃうので、先に書評を書いてしまいました。 暗号…

暗号化通貨のロマンであるDeFi(ディファイ)を理解する「なんでディファイ?」

何がビットコインやブロックチェーンをここまで盛り上げてきたのか?それは、ロマンだと思うんですよね。暗号化通貨のロマンは二つあります。まず、お金持ちになりたいロマン。そして、自由になりたいロマン。そのロマンにみんな集まってきました。 しかし、…

書評|ダークウェブとビットコインを使った最大の犯罪のドキュメンタリー|"American Kingpin" by Nick Bilton

史上最大のダークウェブでの犯罪といえば闇売買サイト「シルクロード」ですね。このシルクロードについて日本語で一番詳しい記事はザ・ゼロワンの連載記事「史上最悪の闇サイト「Silk Road」黒幕裁判」でしょうか。ボクもこの連載をドキドキしながら読みまし…

はじめての中国Fintech:暗号化通貨とブロックチェーン【金盤】

はじめての中国Fintechはモバイルペイメント編【赤盤】とモバイルバンキング編【青盤】の二回にわたってお届けしました。しかし、全くブロックチェーンやビットコインなど暗号化通貨に触れていないのに違和感を持った方もいるのではないでしょうか。ビットコ…

なぜブロックチェーンは自由なのか|第三回:自由からも自由になったイーサリアム

今回の特集はブロックチェーンです。第一回目はブロックチェーンが生まれる背景となるサイファーパンク、第二回目はサイファーパンクとビットコインをつないだハル・フィニーの話でした。サイファーパンクもそこから生まれたビットコインもアメリカの完全自…

なぜブロックチェーンは自由なのか|第二回:ハル・フィニーとビットコイン

ブロックチェーンやビットコインについては技術面やビジネス面の解説がたくさんされています。しかし、その背景にある「自由」や関わる人たちの情熱はあまり理解されていません。 多くの人はブロックチェーンやビットコインにビジネスの可能性を感じて惹きつ…

なぜブロックチェーンは自由なのか|第一回:ビットコイン前夜のサイファーパンク

今回の特集はブロックチェーンです。サイファーパンクからイーサリアムまでカバーする予定です。ブロックチェーンやビットコインについては技術面やビジネス面の解説がたくさんされています。しかし、その背景にある「自由」や関わる人たちの情熱はあまり理…

ブロックチェーンとエストニアの情報連携基盤『X-Road』の違い

原文:"There is no blockchain technology in the X-Road" by Petteri Kivimäki (Nordic Institute for Interoperability Solutions) 最近、X-Road(エストニアの情報連携基盤*1 )はブロックチェーンを基盤としたテクノロジーだと説明する記事を複数見かけ…

コインベースが作るオープンな金融システムは集約型か分散型か?

原文:"Is Coinbase creating a centralized or decentralized financial system?" by Brian Armstrong 最近、ひとりの社員から私たちのような集約管理型の企業がどのようにオープンな金融システムを作るのか質問がありました。 これはとてもいい質問で、私…

コインベースの創業者/CEOがAirbnbを辞めて起業した理由

ソース:"20VC: MOST DOWNLOADED FOUNDER EPISODE OF 2017: BRIAN ARMSTRONG, FOUNDER & CEO @ COINBASE" by The Twenty Minute VC ざっくり言うと なんでAirbnbを辞めて起業した? ビットコインとイーサリアムの違いは? ICOについてどう思う?VCをディスラ…

10年たっても誰もブロックチェーンの使い道がわからない(ブロックチェーンは時の試練に耐えられるのか?)

ざっくり言うと 期待されている分野でいまだに使われていないのはそれなりに理由があるのでは?と問題提起 マウントゴックスやThe DAOなど様々な失敗を繰り返してそれを改善する価値がそもそもあるのだろうか(最近だとコインチェックもこれに加わったわけで…

コインチェックのハッキングについてNEMのインタビュー翻訳

オリジナル:Coincheck 500M Hack Interview with Jeff McDonald, NEM VP これまでのアクション まだ全てが解明されたわけではないが、コインチェックとは連絡を取っている NEM財団としてはコインチェックをサポートするために全力を尽くしている 盗まれたXE…

Facebookのような大企業をトークン化する方法

ざっくり言うと キッカケはMark Zuckerbergが2018年に暗号化通貨の可能性を探ることを示唆したFacebookでの書き込み(【全文和訳掲載】マーク・ザッカーバーグ「仮想通貨は権力... | News | Cointelegraph)。実際に親和性が高そうなことから、インターネッ…

エストニアがICOプラットフォームとして暗号化トークン「エストコイン」の準備を開始 

エストニアはe-Resideincyが世界の起業家が信頼できるICOを実施するときのベストな選択肢であることを目指しています。そして三種類の暗号化トークン「エストコイン」を検討しています。

シンガポール金融管理局がブロックチェーンを活用する「プロジェクト・ウビン」を推進

原文:"Project Ubin: Central Bank Digital Money using Distributed Ledger Technology" by Monetary Authority of Singapore 「プロジェクト・ウビン」はペイメントと証券の決済に分散台帳技術(DLT)の活用を模索する業界とのコラボレーションです。DLT…

ブロックチェーン全盛時代にデザインは終わったのか?

シンガポールの友人と久しぶりにチャットをしていたのですが、シンガポールではクリプトが流行りでデザインが全く流行らなくなってしまったそうです。デザインは流行り廃りするようなものではないとは思いつつ、実際にはどうなのかを調べてみました。 わかっ…

米国証券取引委員会の暗号化通貨とイニシャル・コイン・オファリング(ICO)に関する声明

米国証券取引委員会の見解のポイント ICOにおけるトークンは「通貨」ではなく「証券」 暗号化通貨/トークンが「証券」なのか使い方に依存する SECはICOに反対しているわけではなく、その将来的な価値は認めている 原文:"Statement on Cryptocurrencies and…

ブロックチェーン上の最初の住民登録がクリプトバレーで行われる

原文:"First official registration of a Zug citizen on Ethereum" 2017年11月15日にプレスが見守るなか、スイスのツーク市*1にてブロックチェーン上で最初のデジタルIDによる住民登録が行われました。ツーク市はクリプトバレーとしても知られています。 *…

電気自動車とビットコイン共通点の問題|カタパルト式アンリーディング

最近、このカタパルト式スープレックスで集中的に取り上げているのが電気自動車とブロックチェーンです。この二つを調べていくと共通点があります。それはビットコインも電気自動車も電気を食うということです。

次世代のブロックチェーンの最有力、IOTAとTangleとは

今回から数回にわたり、ブロックチェーンに関わる海外の人たちのインタビューをお送りします。最初はIOTAとその基盤技術のTangleを初期から追いかけているブロガーのLimoことStephen Vogtさん。IOTAもTangleもまだできたばかりの技術で英語でもあまり具体的…

クラウドの先にあるプラットフォームとしてのブロックチェーンの全体像

原文:"Blockchain Infrastructure Landscape: A First Principles Framing" by Trent McConaghy, July 15, 2017 分散アプリにおけるストレージ、コンピューティングおよびコミュニケーションを明らかにする Ethereum、IPFS/Filecoin、BigchainDBはどのよう…

スウェーデン国立銀行が法定デジタル通貨「eクローナ」に関する最初の中間報告を発表

原文:"The E-krona project – First interim report"k by Riksban スウェーデン国立銀行(Riksbank)は法定通貨をeクローナとしてデジタルで補完することが可能かどうか調査しています。さらに、このデジタル化がスウェーデン国立銀行にとって安全かつ効率…

ドイツで開始されたブロックチェーンのIoT事例:Slock.itとShare&Charge

ブロックチェーン、IoT、電気自動車にシェアリング経済とホットなキーワードがキラキラしているとても面白い事例です。ブロックチェーン上にIoTのハードウェアノードが乗っかるなんて超カッコいいですね! これまでイーサリアム(Ethereum)周辺の概要を取り…

ブロックチェーンが生み出す「ネットワーク効果」と「相乗効果」の解説

ブロックチェーンの可能性については色々と議論されています。しかし、多くの人のイメージはビットコインを実現した技術の一つくらいの認識なのではないでしょうか?同じように「ネットワーク効果」もなんとなくしか理解できていない言葉の一つのような気が…