カタパルトスープレックス

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組織

書評|Googleも超えられない男性天国シリコンバレーの闇|"Brotopia" by Emily Chang

シリコンバレーというとイノベーションの中心地というイメージがありますし、実際にその役割を担っている部分もあります。しかし、全てパーフェクトなものはありませんし、それはシリコンバレーとて例外ではありません。 シリコンバレーは特に白人男性社会と…

書評|Amazonから学ぶ4つのビジネスの成功要素|"Be Like Amazon" by Jeffrey Eisenberg

実証されていないイノベーションやビジネスモデルはワクワクします。将来のことだから。株価も将来の期待によって上下します。顧客や従業員を中心に考える企業は投資家からみれば、利益という自分の分前を取られていると感じますし、ワクワクしないのであま…

おじさんのための新🌟教養講座:これが本当の「働き方改革」

リーンスタートアップやグロースハックを流行りごとと捉えて軽く見る人たちって多いと思うんですよね。『7つの習慣』とかクリティカルシンキングみたいな。コンサルティングやトレーニングがセットになっているコンテンツビジネス。 「うむうむ、若い奴らに…

書評|Twitter創業者たちのエゴと魅力『ツイッター創業物語』|"Hatching Twitter" by Nick Bilton【2018年夏休み読書週間】

いろいろなスタートアップの成り立ちを調べてブログで書いていると、企業や人となりには(当然ながら)裏と表があると気がつきます。完璧なんてない。どれだけ素晴らしい業績を残した起業家も成人君主ではなく普通の人間です。 いわゆる会社公認の「創業史」…

書評|超えてはいけない一線を超えたスタートアップ史上最大のスキャンダル|"Bad Blood" by John Carreyrou【2018年夏休み読書週間】

スタートアップ史上最大のスキャンダルのひとつとして数えられるであろうセラノスの事件をその発端から現在に至るまで詳細に追いかけた一冊。 なぜこれほど多くの実績あるベテラン投資家や政府高官、企業役員たちがセラノスの不正を見抜けなかったのか。シリ…

書評|大人ためのリーンスタートアップ『スタートアップ・ウェイ』|"The Startup Way" by Eric Ries【2018年夏休み読書週間】

イノベーションの実現を助ける手法としてリーン・スタートアップは有名です。用語としてMVPとかピボットとか聞いたことがある人もいるでしょう。『スタートアップ・ウェイ』は『リーン・スタートアップ』を書いて世の中にリーン・スタートアップを広めたエリ…

書評|クソくだらなくて意味のない仕事が増えている|Bullshit Jobs by David Graeber【2018年夏休み読書週間】

本来必要ない仕事があったら?そして、その仕事をしている人はそれに気づいていたら?これが今回紹介するデビッド・グラバーの"Bullshit Jobs"の主題です。様々な調査によると37%から40%の人が自分の仕事がなくなっても何も世の中に影響がないと考えています…

書評|コープのソーシャルプラットフォーム|"Ours to Hack and to Own" by Trebor Scholz and etc

注目されるスタートアップの歴史を書こうと考えた時、どうしても食指が動かなかったのがUberです。そもそもビジネス自体に共感が持てない。創業者たちがどのような社会を作ろうとしているのかわからないですが、便利と搾取の等価交換な気がしてならない。社…

蘇りつつあるシャオミー(小米)から学ぶ「モノづくり」から「コトづくり」への変革

日本は製造業が強く、「モノづくり」が得意でした。これが過去形になってしまうのはアメリカ(アップルなど)や台湾(シャープを買収したホンハイなど)、韓国(サムソンなど)が日本の製造業を追い越してしまったからです。おそらく作るモノの品質自体はま…

書評|世界最大のヘッジファンドが提唱するAIによる「意味のある仕事と意味のある関係」|Principles by Ray Dalio

今回の書評はレイ・ダリオの"Principles"です。レイ・ダリオは世界最大のヘッジファンドであるブリッジウォーター・アソシエイツの創業者です。この本はいろんな意味で注目されています。一つは多くのファンドが損出を出したリーマンショックでも利益を出し…

WeWorkの誕生と成長|自分がやりたいことを実現できるコミュニティーを作るということ

WeWorkは資産評価35億ドルのユニコーン企業です。彼らのビジネスはコワーキングスペース。なぜWeWorkはそれほど資産評価が高いのでしょうか?コワーキングスペースを提供する企業は山ほどありますし、WeWorkがコワーキングスペースのコンセプトを生み出した…

Instagramの誕生と成長|爆速エグジットの秘密

Instagramのエグジット *1 はアメリカで八番目に早い記録になります。資金調達と同時に起業し、その七ヶ月後に製品ローンチ。起業から一年後に更に700万ドル(約7億円)の資金調達をし、その一年後にFacebookに10億ドル(約1000億円)で買収されます。ちなみ…

エストニアがスタートアップ国家としてデジタル政府を推進する理由

これまでアメリカとイギリスのデジタル政府に踏み出した背景を説明してきました。なかなか評判がいいようなのでエストニアの資料も作ってみました。全ての国家はそれぞれ歴史があり、大きさも様々です。アメリカ、イギリスや日本とエストニアを単純に比べる…

イギリスのGOV.UKまでの長い道のり

GOV.UKによってイギリス政府は世界で最も進んだデジタル政府という評価を受けるようになり、様々な政府のデジタル化の参考となりました。その推進力となったGDSの発足直前から現在に至るまでの過程はGDS Storysで詳しく見ることができます。カタパルトスープ…

アメリカ政府を公共サービスのデジタル化に向かわせた二つの力と三つの組織

イギリスのGDSやエストニアの電子政府の情報は割とまとまったものがあります。カタパルトスープレックスも貢献していますよね!ところが、アメリカの公共サービスのデジタル化も急速に進んでいるのですが、あまりちゃんとまとまった情報が日本語ではありませ…

書評|コミュニティーとソーシャルと催涙ガス?|Twitter and Tear Gas by Zeynep Tufekci

インターネットとソーシャルメディアでコミュニティー活動がとてもやりやすくなりました。ボク自身も『デザイン+ジャパン』というデザインで日本の社会的問題を解決するコミュニティーをはじめましたが、インターネットがなければまともに活動できません。 …

イギリスのバークレイズ銀行におけるサービスデザインの事例

イギリスのデザインエージェンシーであるRawnetがイギリス三大銀行の一つでクライアントのバークレイズ銀行のサービスデザイン部門のディレクターであるClive Grinyer氏へのインタビューをYouTubeで共有していました。企業におけるサービスデザインの事例は…

世界にサービスデザインを広めるアダム・ローレンスのサービスデザイナーとしての原動力

アダム・ローレンス(Adam Lawrence)さんはサービスデザインの世界を牽引しているキーパーソンの一人です。エージェンシーの設立者というだけでなく、Global Service Jamという世界的なコミュニティーイベントを運営したり、サービスデザインの実用書『This…

人事(じんじ)を人事(ひとごと)にしないサービスデザイン|インテルでの取り組み

この記事のポイント プロセスではなくエクスペリエンスをデザインする フロントステージの主役は複数設定でき、それぞれジャーニーが異なる 組織変革にサービスデザインが果たせる役割は大きい 原文:"Using Service Design to shape the future of Talent A…

Facebookのような大企業をトークン化する方法

ざっくり言うと キッカケはMark Zuckerbergが2018年に暗号化通貨の可能性を探ることを示唆したFacebookでの書き込み(【全文和訳掲載】マーク・ザッカーバーグ「仮想通貨は権力... | News | Cointelegraph)。実際に親和性が高そうなことから、インターネッ…

Windows Vista開発で実際に何が起きたのか?|開発者の回想

ポスターにサインをするのがWindowsチームの伝統でした。この場合はDVDをイメージとしたポスター。リリースのパーティーが終わる頃には何百、何千ものサインがポスターを埋め尽くします この記事のポイント 後付けではいくらでも言えるが、失敗を学びとして…

日本の企業や組織が抱える根本的なWHYの問題|カタパルト式アンリーディング

日本はイノベーションをもっと推進しないといけない。日本は従来の製造業から脱却して新しい価値を生まないといけない。日本はもっと働き方改革を進めて効率的にならないといけない。いろいろと「しなければいけない」事は多いのですが、その解決策はまだ見…

書評|仕事の戦略には「いい仕事戦略」と「悪い仕事戦略」がある|The Good Jobs Strategy by Zeynep Ton

「サービスデザイン」はその名の通り「サービス」をデザインします。プロダクトデザインと大きく異なるのは人との関わり。たとえばホテル(コンシェルジュやベルキャプテン)、小売業(店員)、コールセンター(カスタマーサービス)に飲食店(ホールスタッ…

書評|モノづくり企業から顧客体験企業への転換「Connected Company」Dave Gray

これからは顧客体験を重視したサービス企業にならないと成長できないと言われています。現代のヨハネの黙示録の四騎士と言われるAFGA(Apple、Facebook、Google、Amazon)も全てサービス企業ですね。え?誰ですか?Appleが製造業だといってる人は?Fortune F…

書評|ポスト情報化社会の組織論「Reinventing Organization」Frederic Laloux

大企業病で判断が遅い。組織の壁がある。イノベーションを起こせない。残業が減らない。過労死問題。これらは日頃のニュースや新聞の社説で繰り返し見かけるフレーズです。電通社員の過労自殺は未だに日本国民全員への問いを発しています。 「で、どうするの…