カタパルトスープレックス

興味がない人は無理して読まなくていいんだぜ。

UX

書評|「使いやすさ」の歴史と未来|"User Friendly" by Cliff Kuang

「デザインが大事」と言うのは言葉では簡単なんですが、実際にはとても難しいです。なぜ難しいのか?それは「なぜ大事なのか」のWHYの部分をまず理解しないといけないからです。そして「何が大事なのか」のWHATの部分を理解しないといけません。おそらくほと…

書評|デザイナーのための気の利いた豆本|A Book Apart

ボクの社会人としての原点はサービスデザイナーです。その前にマーケティングもやっていましたが、自分のプロフェッショナルとして定義をする根っことなったのはサービスデザインでした。いまはさすがに自分自身ではデザインをしませんが、それでも出来上が…

書評|絶対防衛線としてのデザイン|"Ruined by Design" by Mike Monteiro

「デザイン」はむやみに使われすぎていて、ボク自身、最近は避けてきた言葉です。デザインは数多くある手法の一つであって、目的ではない。目的に合った手法を使うべきであって、デザイン原理主義にハマりたくない。それでも、ユーザー中心に考える思想とし…

翻訳記事|FigmaにおけるUIのリフレッシュプロジェクトの過程

We refreshed Figma's UI: An inside look at our process by Rasmus Andersson 今日はこの半年間、私たちが取り組んできた新しいFigmaのUIを公開することになりました。タイポグラフィー、レイアウト、色、アイコンにいたる細部にわたる微妙な変化に気づく…

書評|差別するデザイン|"Technically Wrong" by Sara Wachter-Boettcher【2018年夏休み読書週間】

デザインは人を傷つけます。そして、場合によっては死に至らせる可能性もあります。このことについてはすでに翻訳が出ているジョナサン・シャリアートとシンシア・サヴァール・ソシエによる『悲劇的なデザイン』(デザイナー必読)でも詳しく紹介されていま…

スロースタートアップ|第二回:dribbble|おじさんたちのサイドプロジェクト

スタートアップといえば急速な成長のためにベンチャーキャピタルからガツンと資金調達をするイメージがあると思います。しかし、ベンチャーキャピタルから資金調達をせずにずっとブートストラップ *1 しながら成長するスタートアップも存在します。日本だと…

世界にサービスデザインを広めるアダム・ローレンスのサービスデザイナーとしての原動力

アダム・ローレンス(Adam Lawrence)さんはサービスデザインの世界を牽引しているキーパーソンの一人です。エージェンシーの設立者というだけでなく、Global Service Jamという世界的なコミュニティーイベントを運営したり、サービスデザインの実用書『This…

デザイナーのための『UXストラテジーガイド』

原文:"THIS UX STRATEGY GUIDE HELPS DESIGNERS MAKE BETTER DECISIONS" by Alex Souza デザイナー(特に経験の浅いデザイナー)は企業戦略を見落としがちです。デザイナーが戦略立案に関わる機会が少ないことが原因なのではないかと考えています。または、…

プロダクト開発の優先順位のラディカルでシンプルな付け方

「すべきことを終わらせる」ための最大の課題は「何をすべきかを知る」ことなのは皮肉なことです。私たちの本の『Product Leadership』でこのトピックにまるまる一つのセクションを費やしました。最近では、この課題を確認するためにいくつかの調査を実施し…

スタンフォード大学でも使われている『共感マップ』のアップデート

何年も前にXPLANEで共感マップをデザインしました。私たちがゲームストーミングと名付けた人間中心デザインツールキットの一部でした。 共感マップは多くのチームが共感による人に対する深い理解を共有することに役立っています。顧客のエクスペリエンスを向…

ジャレッド・スプールが語る|NPSは役に立たないどころか害になる(UXはどうすべきか)

原文:"Net Promoter Score Considered Harmful (and What UX Professionals Can Do About It)" by Jared M Spool 2003年にコンサルタントのFred Reichheldがハーバードビジネスレビューの記事「伸ばすべきたった一つの数字 "The One Number You Need To Gro…

イギリス政府の「デザイン原則」日本語版

「カタパルトスープレックスデザイン」の一環としてイギリス政府の「デザイン原則 "Design Principles"」を日本語に翻訳したので、デザイン原則について。 ボクは白洲次郎が大好きで、彼に関する本をたくさん読みました。そんな中で印象に強く残っている本が…

アメリカ政府機関が使っているデザイン手法を集めた『18Fメソッドカード』日本語版

「大規模デザインシステムを作る:いかにしてアメリカ連邦政府のデザインシステムを作り上げたか」という記事を以前に書きました。これがカタパルトスープレックス最初の翻訳記事でした。 この取り組みは米連邦政府一般調達局の部門の一つである18Fという組…

ブロックチェーン全盛時代にデザインは終わったのか?

シンガポールの友人と久しぶりにチャットをしていたのですが、シンガポールではクリプトが流行りでデザインが全く流行らなくなってしまったそうです。デザインは流行り廃りするようなものではないとは思いつつ、実際にはどうなのかを調べてみました。 わかっ…

イギリス政府がUX改善のために行った大規模コンテンツ監査

原文:"Transforming transport content: the journey so far" by John Turnbull, Government Digital Service (GDS), October 12, 2017 この記事は英国政府の政府デジタルサービス(Government Digital Service、GDS)がコンテンツ監査やタクソノミー(分類…

大規模デザインシステムを作る:いかにしてアメリカ連邦政府のデザインシステムを作り上げたか

現在、ほぼ30,000の米国連邦政府のウェブサイトがありますが、それらウェブサイトの間に一貫性はほとんどありません。テクノロジーの分野で働く数十万人の政府機関の職員がいますが、彼らの携わるウェブサイトの構築や管理方法に共通点はありません。 その結…

第二回:デザインの最初は調べる「ホップ・ステップ・ジャンプ」― 「デザインシンプル」シリーズ

さて、「デザインシンプル」シリーズの第一回はエクスペリエンス(体験)とデザイン(設計)ってなに?なんで、体験を設計するのは大事なの?というお話をしました。サクッとまとめると1)いいエクスペリエンス(体験)は「うれしい!たのしい!大好き!」…

第一回「うれしい!たのしい!大好き!」のデザイン― 「デザインシンプル」シリーズ

デザイン思考とかサービスデザインとかエクスペリエンス(体験)を重視する傾向が強くなってきています。これはこれでいいことなんですが、まだまだ裾野広くまで浸透していないんじゃないかという気がします。 デザインを本当の意味で理解してもらうにはなる…

IoTのビルディングブロック(インフォグラフィック)

IoTって何だかわかります?モノのインターネットなんですが、いまいちよくわからないですよね。ボクもただでさえわかりづらくって「全体を俯瞰できるチャートってあまりないなあ」と思っていました。だったら自分で作ってやれ!ごちゃごちゃしたものを整理し…

デザインツールのFramerにインタラクションデザインについて聞いてきたよ!

ボク自身がアプリのデザインをしている関係上、いろんなデザインツールを使います。例えばUIデザインにはSketchやIllustrator、Photoshopを使っているし、Zeplinのようなスタイルガイドを支援してくれるツールも使ってる。 プロトタイプを作るツールもたくさ…

デザイン思考、UXデザイン、サービスデザイン、リーンスタートアップがどう違うのかを分かりやすく説明してみたよ!

アメリカやアジア、ヨーロッパではデザイン思考とかUXデザインとかリーンスタートアップがとても流行っています。それをビジネスにする人たちもたくさん出てきています。日本でもIDEOが再び支社を作ったので盛り上がってくるんですかね! でも、デザイン思考…